第9章


プログラム例


Web Help

● p. 206 ― Perl実行環境の準備


Windowsの場合

WindowsでPerlを実行できるようにするには,以下の手順に従う。

  1. Perlのインストール作業では,Windowsの再起動が必要なので,まず,作業中のファイルを保存して,すべてのアプリケーションを終了する。
  2. Windows 98あるいはWindows Meを使っている場合は,Windows Installerが必要。これはhttp://download.microsoft.com/download/WindowsInstaller/Install/2.0/W9XMe/EN-US/InstMsiA.exeからダウンロード可能。Windows Installerのインストールは次の手順で行う。 Perlにはいくつかバージョンがあるが,ここではActive Perlをインストールする方法を説明する。
    1. 上のリンクをクリックすると[ファイルのダウンロード]のダイアログボックスが表示されるので,[保存]のボタンをクリックして適当な場所(たとえば,c:\programmingの下)に保存する(ファイル名はInstMsiA.exe)。
    2. ダウンロードが完了したら,[フォルダを開く]のボタンをクリックして,ダウンロードしたファイル(InstMsiA.exe)のあるフォルダを開く。
    3. ブラウザを終了する。
    4. InstMsiA.exeをダブルクリックして,実行する。
    5. 「システムを再起動する必要がある」というメッセージが表示されるので,[はい]をクリックして再起動する。
  3. Active Perlのファイルをダウンロードする。下のリンクをクリックすれば直接ダウンロードできる。
    http://downloads.activestate.com/ActivePerl/Windows/5.6/ActivePerl-5.6.1.631-MSWin32-x86.msi
    きちんと登録してからダウンロードするのならば,http://www.activestate.com/ から順番にたどってダウンロードする。ページの右側に,downloadのリンクがあるのでこの中からActive Perlのdownloadのリンクをクリックする(メッセージは英語)。
  4. 上のリンクをクリックすると,ダウンロードが始まるので,保存場所を指定する(たとえば,c:\programming)。
  5. ダウンロードが終ったら,[フォルダを開く]のボタンをクリックして,ダウンロードしたファイル(ActivePerl-5.6.1.631-MSWin32-x86.msi)のあるフォルダを開く(ファイル名は新しく変わっている可能性もある)。
  6. ダウンロードしたファイル(執筆時点ではActivePerl-5.6.1.631-MSWin32-x86.msi)をダブルクリックして起動する。
  7. 「ActivePerl 5.x.x Build xxx Setup」のウィンドウが開くので,内容を一応確認したら[Next]のボタンをクリックする操作を(現在のバージョンでは4回)繰り返して,右下に[Install]のボタンが表示される画面に移動する(ある程度Windowsのことを知っていて設定を変えたい場合は適当に変えてもよいが,その場合は,以下の説明の該当部分を必要に応じて読み変えること)。
  8. [Install]のボタンをクリックして,インストール作業を開始する(最後の段階でかなり時間がかかるが,そのまましばらく待つ)。
  9. [Finish]のボタンをクリックして終了する。
  10. 「再起動しなければいけない」という旨の英語のメッセージが表示されるので,[Yes]をクリックして再起動する(メッセージの表示とほぼ同時にブラウザに「User Guide」が表示される。英語が読めればざっと読んでから,ブラウザのウィンドウを閉じれば,「再起動しなければいけない」のメッセージが見える)。
  11. 再起動してWindowsの画面が表示されたら, [スタート]メニューから[プログラム] ― [アクセサリ] ― [コマンド プロンプト](Windowsのバージョンや設定によっては[MS-DOS プロンプト])の順に選んで,「コマンド プロンプト」(あるいは「MS-DOSのプロンプト」)を実行する。 Windows XPの場合には,[スタート]メニューから[プログラム] ― [すべてのプログラム] ― [アクセサリ] ― [コマンド プロンプト]の順に選ぶ(標準設定の場合)。これで,下図のような[コマンド プロンプト]のウィンドウが表示される。
  12. まだ,ダウンロードしてない場合,このページの一番上を見てyomigana1.plをダウンロードして,ディスクに保存する。たとえば,c:\programming\chap09の下に保存する。
  13. 「コマンド プロンプト」のウィンドウで,yomigana1.plを保存したフォルダに移動する。 c:\programming\chap09の下に保存したならば,次のように入力してEnterキーを押せばよい。
        cd \programming\chap09            ← 最後にEnterキーを押す
    
    次のコマンドを入力して,yomigana1.plというファイルが表示されれば,目的のフォルダ(ディレクトリ)に移動できている(Windows 98などでは,左側にYOMIGA~1.PLなどのように表示され,右側にyomigana1.plと表示される。
        dir             ← 最後にEnterキーを押す
    
  14. 次のコマンドを入力して,yomigana1.plを実行してみる。
        perl yomigana1.pl
    
  15. 仮名漢字変換(FEP)を有効にして,「山」と入力してEnterキーを押す。「やま」と表示されればOK。他の漢字も試してみる。
  16. Ctrl(あるいはcontrolの)キーを押しながらZのキーを押して,プログラムを終了する。

実行の様子を下図に示す。


Mac OS Xの場合

Mac OS Xの場合は,既にPerlは使えるようになっている。 ただし,現状ではTerminalというアプリケーションが日本語に対応していないため,簡単に例題を試すことができない。 当面,一番簡単なのは,以前のOSと互換性をもつ「Classic(クラシック)環境」で動く「Mac Perl 五」を使うことだ。 その説明は,Mac OS 9あるいはそれ以前の場合の説明を参照して欲しい.

初心者には,少し敷居が高いかもしれないが次の手順に従って,JTerminalというプログラムを使えるようにすれば,Mac OS Xでもこの章の例を試すことができる。

  1. まず,開発者用の環境をMacにインストールする (JTerminalを動くようにするには開発環境を使って,自分でプログラムをコンパイルする必要がある)。このためには,Mac OS XのCD-ROMについている「Developper Tools」というCD-ROMを使って,開発環境をインストールする。このCD-ROMをドライブに入れると,インストーラのアイコンが表示されるので,それをダブルクリックして手順に従ってインストールする(管理者用のパスワードを入力する必要がある。この方法が分からないようならば,ここでストップして,下のMac OS 9あるいはそれ以前の場合を参照して,「Mac Perl 五」を利用することを勧める)。 開発環境のインストールが終ったら,Mac OSを再起動する。
  2. JTerminalのソースコード(プログラム)を入手する。KusamaさんのホームページからJTerminalプログラム一式をダウンロードする(執筆時点では,「バージョン 0.3.11 2002/4/21」が最新)。 適当な場所に保存すると,通常はStuffIt Expanderが自動的にに起動して,ファイルを展開してくれる。JTerminalというフォルダができたことを確認する。
  3. JTerminalというフォルダの中にあるJTerminal.pbprojをダブルクリックして,Project Builderを起動する。
  4. [ビルド]メニューから[ビルド]という項目を選択する。これで,画面上にメッセージが表示されながら,コンパイルが行われれる。ウィンドウ左下に「Compiling XXX」といったメッセージが表示され,しばらくすると「ビルドは問題なく完了しました」というメッセージが表示される。
  5. JTerminal.pbprojと同じフォルダにbuildというフォルダがあり,そこにJTerminalという名前のファイルができていることを確認する。
  6. JTerminalをcontrolキーを押しながらマウスでクリックし,表示されるメニューから「"JTerminal"をコピー」を選択する。
  7. (ファインダの「A」の字のアイコンをクリックして)Applicationsフォルダに移動し,controlキーを押しながらマウスをクリックして表示されるメニューから「項目をペースト」を選択して,JTerminalをApplicationsフォルダにコピーする。
  8. コピーしたJTerminalをダブルクリックして起動する。
  9. まだ,ダウンロードしてない場合,このページの一番上を見てyomigana1.plをダウンロードして,ディスクに保存する。たとえば,Home(家のアイコンを押したときに移動するフォルダ)の下のprogrammingフォルダの下のchap09の下に保存する。
  10. JTerminalでyomigana1.plを保存したフォルダ(ディレクトリ)に移動する。Homeの下のprogrammingフォルダの下のchap09の下に保存した場合,次のようにコマンドを入力すればよい。
        cd ~/programming/chap09            ← 最後にreturnキーを押す
    
    ここで,「~」はHome(Unixの言葉で言うとホームディレクトリ)を表す。 したがって,上のコマンドで,Homeフォルダの下のprogrammingフォルダの下のchap09フォルダに移動することになる。
  11. 次のコマンドを入力して,yomigana1.plというファイルが表示されることを確認する。
        ls            ← 最後にreturnrキーを押す
    
    ここで,lsはlistを省略したものである。
  12. 次のコマンドを($や#などのプロンプトの後ろに)入力して,yomigana1.plを実行してみる。
      perl yomigana1.pl        
    
  13. 仮名漢字変換(FEP)を有効にして,「山」と入力してEnterキーを押す。「やま」と表示されればOK。他の漢字も試してみる。
  14. control(あるいはCtrlの)キーを押しながらDのキーを押して,プログラムを終了する。

実行の様子を下図に示す。


Mac OS 9あるいはそれ以前の場合(あるいはMac OS XのClassic環境で「Mac Perl 五」を使う場合)
Mac OS 9あるいはそれ以前のOSでPerlを実行できるようにするには,以下の手順に従えばよい。
  1. http://world.std.com/~habilis/macjperl/MacJP5.j.htm から「MacJPerl 5.2 ダウンロード」という項目の横にあるリンクをクリックして,プログラムをダウンロードする。標準の設定ではStuffIt Expanderが起動して,ひとつにまとまっているファイルを,実行時に使用される複数のファイルに「展開」してくれる。 保存場所を聞かれたら,適当な場所(たとえば,ApplicationsあるいはApplications (Mac OS 9))を指定して保存する。
  2. 指定した場所にMacJPerl 5.2.0r4 J1というフォルダができており,そのフォルダの中にMacJPerlというファイルがあることを確認する。
  3. まだ,ダウンロードしてない場合,このページの一番上を見てyomigana1.plをダウンロードして,ディスクに保存する。たとえば,ディスクの一番上のprogrammingフォルダの下のchap09の下に保存する。
  4. MacJPerlをダブルクリックして起動する。MacJPerlのラクダのアイコンが画面右上に表示され,「ファイル」「編集」「スクリプト」などのメニュー項目が並ぶ。
  5. [スクリプト]メニューから[選んで実行]を選択する。
  6. ファイルを指定するダイアログボックスが表示されるので,yomigana1.plを保存した場所に移動して,yomigana1.plを指定する(yomigana1.plがこのダイアログボックスに表示されない場合は,一度キャンセルして,このStuffIt Expanderのファイルをダウンロードして,展開されてできるyomigana1.plを指定する)。
  7. yomigana1.plのプログラムの実行が開始されるので,仮名漢字変換(「ことえり」など)を有効にして,「山」と入力してEnterキーを押す。「やま」と表示されればOK。他の漢字も試してみる。
  8. control(あるいはCtrl)のキーを押しながらDのキーを押して,プログラムを終了する。

実行の様子を下図に示す。


LinuxなどMac OS X以外のUnix系のOSの場合

本文に書いたようにPerlは標準で使えるようになっているはずだ。 p. 206の一番下の説明やp. 207の「Perlプログラムの実行」の節を読んで試して欲しい。